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2007年9月

アファームとシナジー(1)

肌の若返り、引き締め、肌質の改善などの目的にレーザーを使い始めたのは、大城先生が最初ではないかと思います。1997年当時、ロングパルスアレキサンドライトレーザーを用いた「コラーゲンを増やす治療」というアイディアは画期的なものでした。

その後、その考え方を借用しながらも、レーザーを使わないでIPL(インテンシブ・パルスライト)を用いる低価格の「フォトフェイシャル」が上陸し、全国的に流行しました。しかし、「フォトフェイシャル」という名前は有名になったものの、装置そのものの限界とあまり原理を理解していない医者の濫用、エステの参入とダンピングなどがあって、結局はフォトフェイシャルは簡便で安いけれどあまり効果のないエステ治療のように思われるにいたりました。

一方レーザーの分野では、メラニン色素が多くトラブルになりやすい有色人種向けに、より波長の長い専用機が次々と開発され、「コラーゲンを増やすレーザー」という考えが徐々に一般的になっていきました。

コラーゲンを増やすには、まずコラーゲンを作る製造工場である「線維芽細胞」を効果的に刺激しなければなりません。当初は、穏やかな刺激を加えて活性化させる、という大城先生の考え方はあまり受け入れられず、今あるコラーゲンを「破壊する」ことによって新たなコラーゲンが作られる、という考え方が主流となったため、熱作用が強く痛くて腫れる(その割にはしみも取れないし効果が出るのに時間がかかる)機械が多く、あまりメジャーな治療にはなりませんでした。

ブレークスルーとなったのは、光にRFを併用することによって真皮の深いところに効果を出す「サーマクール」と、従来からあった皮膚を削るレーザーに「フラクショナル」という技術を取り入れることでダメージを減らした「フラクセル」だと思います。ただし、どちらの機械も「痛い」という欠点は「効果を出すためには仕方がない」ものとして残されました。

そこでこれらの後継として、痛みとダウンタイムは少ないが効果はそれなりにある、という機械が続々と登場してきます。その一つが、「フラクショナル」な考え方を受け継いだアファームというレーザーです。

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埋没法(2)

アイプチなどを利用して重瞼を作っている方が、アイプチと同じラインで埋没してほしい、とおいでになることがあります。そこで患者さんの言うままに、現在折れ目がついている位置に糸を通すと、たいていの場合とんでもなく広い重瞼になってしまい、患者さんも医者もびっくりする結果を招きます。

他院でうけた手術の修正を希望して来院する患者さんの中には、このような方もかなり見受けられます。

瞼の皮膚と瞼板との間にはぬるぬるとした結合織があるため、皮膚は重力によって下に滑り落ちています。一方、埋没法では多少とも糸で組織を吊り上げる形になるため、糸をかける位置と締め具合を調整しないと、アイプチをしていたときと同じ重瞼幅にならないのですが、経験の浅い医師はそのあたりの呼吸がつかめないようです。

この他にも、糸を通すときの針の角度や、ループを作るときの縫い幅、結び目をどのように作るかなど、なかなか言葉には表せない微妙な勘所が、埋没法にはたくさんあります。

腫れない、とか痛くないとか、それから値段が安いとか、もちろんそうしたことも患者さんにとっては大切なことなのかもしれませんが、もし心に余裕があれば、そのお医者さんが思い通りの形を作るためにどのような工夫をしているのか、言葉の端々にあらわれる「コツ」のようなものを感じとるべく、診察時間を有効活用してみてはいかがでしょうか。

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大江橋クリニックという名前について

知らない方(たいていは医療関係の業者など)から、「大江橋先生はいらっしゃいますか?」などと電話がかかってくることがあります。そうした場合は「そういうものはおりませんが」といって電話を切ることにしています。

大江橋はクリニックの名前であって、院長は井上、副院長は小川です。
なぜ大江橋? それは大江橋のたもとにあるからです。
大阪のビジネスを代表する中之島を、キタからミナミに御堂筋が走っています。中之島にかかる橋のうち、南側が淀屋橋、そして北側の橋が大江橋です。京阪電鉄や地下鉄の駅がある関係で、今のところ淀屋橋の方が有名ですが、来年には大江橋にも新駅が誕生する予定です。
そうなれば、もう少しうちのクリニックも有名になるかな?

開業する場所を決めるのは大変でした。仕事帰りに気楽に受診していただけるように、交通の便が良く夜も安全な場所で、入口が見つけやすく入りやすいこと。なかなか条件に合う場所が見つからず、神戸から京都に至るまで関西一円を約半年かけて探し歩きました。

今の建物は大阪市役所・日銀・高等裁判所・アメリカ領事館などにほど近く、夜間も人通りが多いばかりでなく、近くに交番もあって若い女性が一人でお帰りになるときも安全です。大阪で人気のスポット・水晶橋もライトアップされて大江橋からよく見え、中之島の夜景もきれいです。毎晩診療を終えて帰るとき、橋の上からクリニックの看板を眺めては「今日も頑張ったなあ」と幸せな気持になります。

本当は、クリニックの名前に地名を付けるのは好ましくないのだそうです。それは「その地を代表する医療機関のように誤解を与えるから」なのだそうですが...。 でもゆくゆくは、大江橋といえば大江橋クリニックといわれるようになりたい。そう思って日夜診療に励んでいます。

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埋没法(1)

重瞼手術の中でも、埋没法は難しい部類に入る手術だと思っています。

まぶたの構造は本当に一人ひとり様々で、皮膚の厚さも眼瞼挙筋腱膜の付着位置もまぶたごとに(ということは同じ人の左右でも)かなりの変化があります。初めて手術する患者さんのまぶたを、細い糸1、2本で思い通りの形に変化させる(それも術後の腫れや数か月後の完成形を予測して)のは、何度やっても難しいものだと思ってしまいます。

それでも、研修医の頃から眼瞼下垂の手術やその他のまぶたの手術を何百例と行なってきた経験があるから、実際に切ってみなくても内部の筋肉の走行や血管の様子などをある程度予測できるわけで、その経験なしにはとてもまともな手術はできないだろうなと思います。

重瞼手術を学ぶなら、まず最初に眼瞼下垂手術が一人でできるようになり、次に切開法に熟練し、埋没法はその後に学ぶべき術式だろうと思います。
ところが、最近では美容外科に就職した医師が最初にやらされるのが埋没法だなどという話も聞きます。そういうところでは、「術後の再診不要」などとホームページに書いてあったりします。
自分のやった手術の結果を、1週間、1ヶ月、3ヶ月、半年、1年と見ていかなければ、その医師の技術が向上するはずがありません。

埋没法は経験の浅い医師の練習台ではなく、もっと豊富な経験を積んだ医師が慎重に行うべき手術だと思います。糸だけでできるから、切らずに済むから簡単なわけではありません(これは他の手術も同じです)。見えない部分を想像し、手探りできちんと内部の処理を行なうためにはそれなりの経験が必要だということを、患者さんも理解していただきたいと思います。

埋没法をあまり簡単に考えないで下さい。

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美容外科における「カウンセリング」なるもの

始めにお断りしておくと、大江橋クリニックでは美容手術の「カウンセリング」は行なっていません。「カウンセラー」という職種のスタッフもいません。

当院で行なっているのは「診察」です。診察は、医師と歯科医師にのみ許された医療行為で、患者さんのお話を聞き(問診)、症状を見(視診)、場合によって触ったり(触診)叩いたり(打診)することをいいます。
診察によって、医師は患者さんの病状を「診断」し、治療へとつなげることができるのです。

美容外科も、厚生労働省が診療科として認めており、社会保険事務局に申請した上でクリニックとして正式に標榜して(看板に書いて)いる科の一つですから、美容外科の診察といっても何も特別な事を行なっているわけではありません。ただ、実際に行なう治療の多くが保険診療になじまないというだけです。

はじめての方から「カウンセリングの予約を取りたい」というお電話をよくいただきますが、そうした場合、当クリニックでは「予約は必要ありませんので、診察時間にお出で下さい」と申し上げることになっています。美容系クリニックに良くある「完全予約制無料カウンセリング」という方式をとっていませんので、中にはなかなか理解していただけない方もいますが、今のところ原則的にその方式を変える予定はありません。

私どものこだわりかもしれないのですが、「無資格者のセールストーク」に過ぎなかったり、実際に執刀する医者ではないバイト医師の単なる「術式説明」だったり、そうした色々あやしげな物を含んでいる「カウンセリング」ではなく、医師のみが行うことのできる「診察」という用語を使う方がしっくりするものですから、今後とも大江橋クリニックでは「カウンセリング」と診察を明確に使い分けていきたいと考えています。

* もちろん、心理学・精神医学の用語である、発達や対人関係の問題を解決するための「心理カウンセリング」は、その他の心理療法とともに、適応のある人に対して院長が行なっています。この場合、条件が合致すれば健康保険の「心身医学療法」が適用されます。

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美容外科の症例写真に意味はあるのか

美容手術の相談にこられる患者さんの多くが、「症例写真を見せてください」といいます。いわゆる形成外科的な(傷跡を治したりできものを取ったりという)手術の時にはあまりみられないことです。

多くの美容外科クリニックが「術前・術後写真」で客寄せをしているために、徐々にそうした風習が全国的に広まってしまったのでしょうが、果たして他人の写真を見ることがそんなに大切なことでしょうか。

患者さんにとっては、今目の前にいる医者が「へたくそな医者でない」という確証が欲しいのかもしれませんが、「症例写真」がその医者の技術を証明してくれるものでしょうか。

形成外科的な症例写真といえば、新しい技法を開発したとか、非常に珍しい病気であったとかいう場合に、学会で発表するためのもの、というのが一般的であるように思います。それは医学の発展のために大切なもので、見せる相手も同業者(それもその分野の専門家を含む非常に偉い先生方が混じっている)ですから、いい加減なものは出せないし、それなりに意味があると思います。

では、美容外科のホームページに載っている「ビフォー・アフター」の写真はどうでしょう。

あれは、レストランのメニューに載っている写真やショーケースのロウ細工の見本と同じだと思います。それなりに手術のイメージはつかめるけれど、実際に出てくるものはずいぶんお粗末だったりすることは、皆さんも何度も経験済みでしょう。

その写真にしても、素人目にも怪しい写真も多いことは皆さんご存知のとおり。きれいな仕上がりだとしても、それがたまたまうまくいったその先生の最高傑作かもしれません。

つまり、(症例写真が何の細工もない真実の写真だと仮定して)あの写真が示すものは、「そうした手術を行っている」「中にはうまくいっている人もいる」ということだけです。

手術は生身の人間に対して行うものなので、患者さんによって条件が違い、一人ひとり別々の難しさを内包しています。誰か別の人がうまくいったからといって、自分の場合にうまくいくという保障は何もありません。そうした場面で大切なことは、「誰か別の人の写真を見ること」でしょうか。

もしその施設で手術した全員の術後写真を見ることができれば、的確な判断も可能でしょうが、実際にはそんなことは不可能です。

そうではなくて、手術する医者と向き合って、自分の悩み・希望を的確に伝えること、それから、その医者の腕前や手術に取り組む姿勢をきちんと評価すること、信頼できると思ったらその医者に任せること、そうしたことが大切なのではないでしょうか。

では、医者の腕前を評価するときに大切なことは何でしょうか。わたしは、

1) その医者がまっとうな経験をつんできているか

2) 直感的に信頼できそうか

の2つだと思っています。特に2番目、直感は信じるべきだと思います。なにかしらの怪しさ、胡散臭さを感じたら、そこでは手術しない。それが「症例写真」にだまされないコツではないのかなあ、と考えています。

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美容外科と形成外科は別物か

形成外科の診療をしていると、患者さんの中に冗談めかして「ついでにふたえにしてもらおうかな」などという方がいます。ところが、「しましょうか?」と答えると、「え?美容手術もここでできるんですか」と驚かれたり...

あのう、うちはきちんと「美容外科」も標榜しているんですが。(看板にもちゃんと書いてあります)

どうやら、形成外科、皮膚科の片手間にホクロ取りやプチ整形程度の「美容外科」もできないことはない、くらいに見られているらしいのです。とんでもない。自慢ではありませんが、そこらのチェーン店美容外科よりはずっと質の高い美容外科治療を行っているんですよ。確かに、いわゆる「美容クリニック」らしくはないかもしれませんが。

患者さんの多くは、美容外科というと女性雑誌にはでな広告を載せて、「カウンセリング無料」で、「脱毛キャンペーン!!」などやっていて、保険が使えなくて、...というイメージを持っているようで、大江橋クリニックのような普通の?クリニックでふたえの手術なんて、ほんとうにできるの?センスはどうなの?と思ってしまうようです。

実は、美容外科は形成外科の重要な一部門で、形成外科を学んだ人ならたいてい重瞼・隆鼻・豊胸・フェイスリフト・脂肪吸引・脱毛・ケミカルピーリングなど一通りのことはできるはずです。(日本形成外科学会のホームページ参照)

たとえばふたえの手術一つとっても、麻酔科や内科など畑違いの分野からいきなり美容外科クリニックに就職して、埋没法のやり方だけを習って手術する医者と、形成外科で瞼の外傷・腫瘍・義眼・眼瞼下垂などの経験をつんで、瞼の構造(筋肉や血管、神経の走行など)を実際に目で見て熟知している医者が手術するのと、どっちが安全かは明らかでしょう。

そうはいっても、得意・不得意というのは確かにあります。形成外科の医者でもあまり美容を得意としていない人もいます。土木工事のような大掛かりな手術を専門にしていたり、骨をいじる専門だったり。

わたしはそもそものはじめから形成外科の中でも美容皮膚科的・美容外科的な分野を歩んできたのですが、自分から進んでそうしたというよりは、そうした分野で日本をリードしてきたといってもいいすばらしい先生方にたまたま多くめぐり合い、さまざまな技術を教えていただくなど、運命に導かれてここまで来たような気がします。

現在の施設は入院設備がない関係で、全身麻酔を必要とするような大掛かりな手術は行えませんが、結構いろんなことをやっていますので、一度ホームページを覗いてみてください。

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下まぶたの脂肪を抜く(2)

脂肪を切除すればふくらみが改善すると考えている医師は、「脂肪を切除しても特に悪影響はない」「他の手術に比べてダウンタイムが少ない」「(まぶたの裏側から切除すれば)表面に傷がつかない」と利点を強調します。

確かに、そうした手術はあまり腫れないし、表面的には傷はつきません。手技的にも簡単で、出血にさえ気をつければ短時間ででき、きちんと縫わなくてよいので腕のよしあしもあまり関係ありません。する側にとって簡単で、される側(患者さん)にとっても負担が少なく、わかりやすい手術です。(膨らんだところから脂肪を抜いたら平らになった、ときわめて単純な理屈です)

すぐ効果が出て1年ぐらいもつ、という意味では、よい方法なのかもしれません。

でも、患者さんの人生は長いのです。20代で手術を受けたとすれば、あと60年ぐらいはその顔で生活することになります。そうした長期的な視野が、この方法には欠けているように思います。

「いや、自分にとっては今が大切で、5年後10年後のことはそのときに考えればいい。将来不都合が出たら、その時点で脂肪注入でもたるみ取り手術でもすればいい」

なんだか、きちんとした修理をせずに応急処置を重ねて使い続ける機械みたいです。「治療」という観点から見れば、不都合が出たら正常に近づけるのが正しいやり方のように思うのですが、美容手術は内部構造を破壊してもそのときの見た目だけ取り繕えばよいものなのかな?

形成外科を長いことやっていると、美容外科という世界はずいぶん刹那的で、その場限りで、その人の将来に責任を持たなくていい気楽な世界に見えてしまいます。

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下まぶたの脂肪を抜く(1)

下まぶたがたるんできたので脂肪を抜いてほしいという患者さんが増えてきました。
まぶたの内側を切って、脂肪をとれるだけ取るという、いささか乱暴な手術を行っているクリニックがあるようなのですが、「うちでは基本的にそのような手術は行っていないし、お勧めしない」というと、「大江橋クリニックではできないんですか?」と言われてしまいます。
なんでもそのクリニックでは「高度な技術が必要で、ここでしかできない」というような宣伝をしているようなのです。

わたしは特別な場合を除き、下眼瞼の眼窩脂肪は切除すべきではないと思っています。(必要があれば行っていますので、できないわけではありません。)脂肪というと何でも悪玉にされがちですが、眼窩脂肪は目の機能にとって大切な役割を果たしていますし、切除するとかえって小じわが目立ったり落ちくぼんだ感じになって老け込んだ印象を与え、美容的にも好ましくないと考えるからです。

では、そのかわりにどうするのか。
根本的な解決を望むなら、皮膚切開を伴う下眼瞼の再構成(いわゆるたるみ取り手術)をするべきですし、どうしてもダウンタイムが取れず手術ができないというのであれば、間に合わせの手術でなく、手術以外の方法を組み合わせて穏やかな改善を図るべきだと思います。
下まぶたのたるみやふくらみは、脂肪が多いから起こっているわけではなく、瞼を支える筋肉と皮膚の衰えが原因になっている場合がほとんどです。それをそのままにして、ただでさえ年齢とともに減少してくる眼窩脂肪を「とれるだけ取って」しまったのでは、老化を加速しているように思えてなりません。

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保険診療についてもっと理解してください(1)

「ホクロを取りたいんだけど、保険が利きますか?」「ビタミンCは保険で出してもらえないんですか?」

診療をしていると、よく出くわす質問です。いずれに対しても、「美容目的の場合は、保険はつかえません」とお答えすることになりますが、ではなぜ、美容に保険は使えないのでしょうか。

保険制度は複雑で、一般の人々に仕組みを理解していただくのは本当に難しいのです(厚生労働省の陰謀かと思えるほどです)が、簡単に言ってしまうと、日本の保険制度は「すべての人に等しく保障された、最低限の医療」なのです。

この「最低限の」というところが重要で、その限度枠は国が実に事細かく定めています。保険でやってよいことは、「点数表」という料金表にすべて書いてあり、逆に言えばそこに書いてないことに対しては保険はいっさい使えないのです。その内容は、国保(国民健康保険)でも社会保険でもまったく同じです。

「点数表」は生命保険でいえば保険会社とご本人との間に交わされる「契約書」に細かい字でびっしり書かれた「契約約款」のようなもので、普段読むことはないけれども、実際に必要な場合には「ご本人が知っておくべきこと」とされています。でも、ほとんどの方はそんなもの見たこともないはずです。(読んでも法律の条文みたいな書き方なので、すぐには理解できないかもしれません。)

そこに書いてあることは、繰り返しになりますが「最低限の医療」、ですから「贅沢を言ってはいけない」というのが基本的な考え方になります。いわば医療の世界の「生活保護」に当たります。

人並みに生きていける程度は保障するけれども、それ以上はご自分でどうぞ、それが保険制度の制限であることをどうぞご理解下さい。

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患者さんと信頼関係を築きたい

医師と患者さんとの関係(Doctor-Patient Relationship)を良好に築くことが、最近はずいぶん難しくなってきました。

おそらくはマスコミの医者たたきの影響が一番大きいと思うのですが、初対面の「初診」時からいきなりけんか腰で、何か怪しいところはないかと言葉尻を捕らえたりあら捜しをする患者さんが、最近は増えてきたように思います。

患者さんに満足していただけるように、できる限りのお手伝いをしたいと思っていても、初対面で目の前に録音機を置かれたり、開口一番「カルテのコピーはもらえますか」と切り出されたりしたら、やはり緊張し、身構えてしまいます。

医師と患者さんとは同じ悩みを共有するパートナーであり、問題を解決するために共に戦う戦友であるべきだと思っています。患者さんにとっての敵は「病気」であり「悩み」であるはずで、医者を敵に回してほしくはないなあ。

医者も人間ですから、時には間違うこともあればミスもする。でも、あらかじめ「何かミスをするはずだ」という目でじろじろ見られているときよりは、パートナーとして信頼を寄せていただいたときのほうがはるかにのびのびといい仕事をするだろうし、萎縮したり緊張したりしない分、してはいけないミスも減るだろうと思います。

医師にとって一番うれしいのは、いい結果を出して患者さんに喜んでもらえたときです。いい結果を、患者さんと共に喜びたい、...ほとんどの医師は、そう思って仕事をしているはずです。

いきなり録音機を突きつけてくる患者さんは、そうした機会を自ら逸しているのではないでしょうか。少なくとも私は、そうした患者さんに対して心を開いて誠意を尽くそうというよりは、なるべく当たり障りのないお話をして、満足してもらえるかどうか分からない難しい手術や危険の伴う治療はせずに、早々にお引取り願いたいなあ、と思ってしまいます。

「たいしておかしくないですよ」「手術する必要ないですよ」などといいながら、(どこか他所のお医者さんに相談に行ってくれないかなあ)と思ったりもするのです。

たぶん、最初にお会いした瞬間が、治療結果にもかなりの影響を及ぼしていると思います。一期一会、という言葉がありますが、せっかくのチャンスを最大限に生かすためにも、いい出会いをして、お互いにとってよい関係を築きたいと思っています。

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ホームページがうまく見えないという方へ

ホームページに行ったけど真っ白で何も表示されないというご指摘を受けました。

今度のホームページは、ShiftJISではなくユニコードのutf-8で書き直しています。この方がさまざまな文字を自由に使えるからよいと考えたのですが...

見えないという方は、表示メニューからエンコードを自動判別にするか、ユニコード(utf-8)を指定してみてください。なお、ソースファイルには<META>タグでエンコードを指定してありますので、ちゃんとしたブラウザであれば自動的に対応してくれるはずです。

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ブログを立ち上げてみました

開業以来ぼちぼちと自作してきたクリニックのホームページですが、9月1日をもって全面リニューアルしてみました。

そのついでに、ホームページには書けない個人的な思いや、医療について考えていることなども公開できればと思い、ブログを立ち上げました。

毎日日記をきちんと書き続けるような性格ではないので、折に触れての書き込みになると思いますが、時々除いてみてください。

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