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保険診療についてもっと理解してください(1)

「ホクロを取りたいんだけど、保険が利きますか?」「ビタミンCは保険で出してもらえないんですか?」

診療をしていると、よく出くわす質問です。いずれに対しても、「美容目的の場合は、保険はつかえません」とお答えすることになりますが、ではなぜ、美容に保険は使えないのでしょうか。

保険制度は複雑で、一般の人々に仕組みを理解していただくのは本当に難しいのです(厚生労働省の陰謀かと思えるほどです)が、簡単に言ってしまうと、日本の保険制度は「すべての人に等しく保障された、最低限の医療」なのです。

この「最低限の」というところが重要で、その限度枠は国が実に事細かく定めています。保険でやってよいことは、「点数表」という料金表にすべて書いてあり、逆に言えばそこに書いてないことに対しては保険はいっさい使えないのです。その内容は、国保(国民健康保険)でも社会保険でもまったく同じです。

「点数表」は生命保険でいえば保険会社とご本人との間に交わされる「契約書」に細かい字でびっしり書かれた「契約約款」のようなもので、普段読むことはないけれども、実際に必要な場合には「ご本人が知っておくべきこと」とされています。でも、ほとんどの方はそんなもの見たこともないはずです。(読んでも法律の条文みたいな書き方なので、すぐには理解できないかもしれません。)

そこに書いてあることは、繰り返しになりますが「最低限の医療」、ですから「贅沢を言ってはいけない」というのが基本的な考え方になります。いわば医療の世界の「生活保護」に当たります。

人並みに生きていける程度は保障するけれども、それ以上はご自分でどうぞ、それが保険制度の制限であることをどうぞご理解下さい。

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