« 2010年2月 | トップページ

2014年11月

眼瞼下垂症手術と私 シリーズ2 (2)

この手術を始めた頃は、重瞼ラインを決めるのに椅子に座ってもらって、ブジーという金属棒で瞼を押し上げてこれくらいかなと印をつけていました。

一重まぶたの人は、座って正面を向いてもらった時の瞼の折り返しのライン(一番下に下がったところ)が本来の重瞼ライン(眼瞼挙筋の末端が付着して奥に引っ張るべきところ)であることが多く、従ってそのラインを切開すると自然なラインができるのですが、あとは広めか狭目かご希望に従ってそれを基準に1ミリずつ上げ下げするわけです。
後天性眼瞼下垂で二重のラインが何本にもなった人は、そのラインのうちから最も自然なラインになりそうなところを切開線に選ぶのですが、そのうちこの何本ものラインの出来方になんとなく法則性があることがわかってきました。
こうして多くの方の瞼を触ってはみているうち、少なくとも日本人(東洋人?)の瞼であれば、このポイントを外さなければ自然になりそうだという計測の仕方がわかってきて、今では手術ベッドに寝たままでもラインを綺麗に決められるようになりました。
目頭の切り始めの位置だけは、いわゆる平行二重にするか末広型にするかのポイントなので少し「好み」で位置を変えたりできますが、そこから目尻に流れる曲線はほとんどの場合「生まれつき決まっている」といっても良い皮膚の構造の境目があり、そのラインを外さないようになめらかに線を引いていくと自然に目尻側の切り終わりも決まります。
もちろん、美容的な目的でわざとそのラインから外して切ることも可能ですが、ずれるほどにやや人工的な感じがまし、いわゆる「やりましたね」という感じになるので、少なくとも大江橋クリニックにおいでになる患者さんには積極的にはお勧めしません。
特に男性の場合、あまりはっきりした二重まぶたは好まれない方が多く、この自然に決まるラインから外すことはほとんどありません。それでも、術後にはやや「可愛らしい」というか「優しい」感じの目に仕上がることが多いです。患者さんには、もともとこういう感じになるべき目だったんですよ、とご説明しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

眼瞼下垂症手術と私 シリーズ2 (1)

以前眼瞼下垂について書いてから6年余りが経ちました。
私なりに経験も積み、徐々に考え方も手術法も変わってきたので、そろそろ現時点で思っていることなどをまとめてみようと思います。

6年前と比べて眼瞼下垂の手術を行う施設が格段に増え、またそれに伴って術式も多様化してきました。その中で特徴的なのは、重瞼埋没法に似た切らない眼瞼下垂手術と眉下切開による皮膚切除を合わせて行う術式でしょう。
私はそれなりの理由があって、どちらの術式も積極的には行いませんが、患者さんの問い合わせは多々あります。
個人的には、重瞼ラインの決め方と皮膚切除量の定量法が以前とは変わりました。それに伴って、術前に椅子に座ってもらってラインを決めたり、術中に起き上がってもらったりする必要がなくなり、腱膜を瞼板に固定したときに1、2度目を開けてもらい筋肉が機能していることを確認するだけで手術を終了できるようになりました。
今回のシリーズではそれらのことをまとめてみたいと思います。

|

« 2010年2月 | トップページ